たばたかんじ ( 以下、たばた )
渡辺さん、こんにちは。今日はよろしくお願いします。

渡辺やすゆき ( 以下、渡辺 )
こちらこそ、よろしくお願いします。

たばた
渡辺さんは、私が日本維新の会の門を叩いた際に最初にお会いし、全く政治の世界と無縁でずっと民間企業一筋 40 年だった 私を快く迎え入れてくれた、いわば恩人なんですが。

渡辺
いやいや、そんな風には考えてないです。昨年の10月に初めてお会いして、同じ大学の出身ということもあって、すっかり意 気投合したと思ってます。

維新地方議員国政議員距離

たばた
確かに、日本維新の会のメンバーになってから凄く感じているのですが、維新の会って地方の議員さんと国政の議員さん、関係が凄く近いですよね?

渡辺
そうですね。既存政党では、国会議員と市町村議会議員の方達がダイレクトに連携している姿はあまりお見かけしないでしょうね。もともと維新の会が地方政党から大きくなっていった経緯もあって、現代表の馬場さんも堺市議を長く務めておられたわけですが、ある意味市町村議会議員の方が国政の議員さんより大事にされているかもしれません。( 笑 )

たばた
そういう意味では、市民の声を国政に直で届けられるシステムが自然に出来上がっているということですね。地方議会って、どちらかというと各地域でのお困りごとやご要望を取りまとめて、地方の行政に提言するという役割が強いと思いますが、市民の皆さんもそれだけでは満足されないと思います。

連日、国会議員や政党の不祥事が報道されて、すっかり政治が見放されてしまっているような現状では、市民の皆さんのお怒りの声が直接国政に届けられる体制があるのは、大事なことだと思います。 ちょっと話は外れますが、私は米国系の企業で 40年弱つとめていて、特にアメリカ人と会話するときに凄く日本との差を感じていたのが、政治についての話題がばんばん出てくるんですね。日本ではどちらかというと政治のお話は、よほど親しくならないとタブーのように扱われますよね。お酒の席なんかでも滅多に出てこないです。

渡辺
それは、戦後の教育でそのような風潮が生まれてしまったというのもあるでしょうし、国民の皆さんはあまりにも酷い今の政治の姿に辟易とされておられるんじゃないでしょうか?
本当は、もっと声を上げて頂いて、選挙にもお出ましいただいて、30 年も40 年も何も変わらない政治にノーとおっしゃって頂く必要があると思いますね。ここで諦めてしまわれたら、また失われた何十年が延々と続いてしまいます。私たちの子ども達の世代にツケを負わせてしまうわけです。

たばた
それは私も全く同じ気持ちを持っていまして、そもそも民間企業で働いて非常に問題に感じていたのが、若い世代のお給料や仕事の環境です。結婚したり子育てしたりで最も大変な 20 代、30 代のお給料や待遇が他国に比べて、相対的にどんどん下がっているわけです。 元気で働き盛りでがんがん働く世代の方が、どんなに働いても子どもを育てて、家を建てたり借りたり、全然できるレベルの報酬を得られないわけです。こんなんで出生率が上がるわけないですよね。我々の世代はいっちょ上がりで良いですが、これからの子ども達の世代は、出生率が上がらない上に老齢人口の割合が圧倒的に増え、それを少ない人口で社会的に支えていかなければならない。さらに、国は借金に借金を重ねて、将来の国民にツケを回してしまう。これって全て政治がちゃんとしていないせいですよね。

渡辺
だから、一度国のシステムを作り変える必要があります。だから、維新なんです。
私も、4 歳と5 歳の子育てをしていますが、政治を刷新し、社会のシステムを若い世代が暮 らしやすい形に作り直し、そして増え続けるお年寄りにも寄り添っていける仕組みを作らな ければ、日本はもうすぐダメになってしまいます。子ども達の働く場所も、お給料もこのままではさらにお先真っ暗です。

たばた
私も、17 歳の息子がいますが、そこは主に国政担当の渡辺さんに頑張って頂かないと、ですね(笑)。地方でも、もっと市民が政治に参加できるようせっかくスマホやいろんな SNS が普及しているわけですから、そういったフィードバックの市民参加ツールを使って政治に参加していただけると良いですね。


渡辺
スマホなどお使いにならないお年寄り世代もいらっしゃいます。スマホや DX( デジタルトランスフォーム ) とはかなり疎遠ですよね。

たばた
はい、そんな世代を代表する仕組みとしては、町内会などの地域互助組織を活用すれば良いと思います。逆に、町内会って、私のようなサラリーマン世帯だとあまり参加も交流もないんですよね。ITと町内会、新旧の仕組みをうまく組み合わせればフィードバックのカバー率は上がるんじゃないでしょうか?

渡辺
それは良いかもしれません。私は総務省というお役所でまさにそういった地方行政の仕組みを考える立場にいましたし、2つの市で副市長も経験しているのですが、町内会の役割も再構築していかないと、だんだん参加者が減り、地域のお年寄りだけで維持していけない状況になりつつあります。そういう意味では、市町村議員と町内会の責任や仕事についても、うまく活用して分担していけるような再設計が必要ですね。

たばた
ところで話題変わって、維新の会、ここのところ万博や議員の離党なんかで叩かれてますが、大丈夫なんでしょうか?

渡辺
そうですね。2 年前の統一地方選では大躍進を遂げましたが、そこで急激に大きくなった歪みが出ています。維新が公約として皆さんにお約束している「身を切る改革」すなわち自らの議員報酬を一般に向けて寄付するような政策が嫌で離党される議員がそこここで現れました。 また、万博については、建築費が当初の見積もりより大幅に膨れてしまったことについて、税金の使い道について徹底的に追求することを則とする維新の会としては、真摯に受け止めて、無駄遣いが起きないよう努める必要がありますし、週刊誌に煽られるんではなくきちんと国民に説明すべきと思います。

たばた
ただ、万博については誹謗中傷の類も多いですね。夢洲の環境についてとか、トイレが水洗じゃないとか…

渡辺
そもそも論ですが、大阪万博の開催というのは日本の技術力を世界にお示ししたり、子ども達に未来の姿を垣間見せたり、将来への夢をお届けすることを目的としています。 そして、その経済効果は2兆7千億円超という民間試算もあります。地方行政という意味では、開催場所のインフラを再活用していくことができるところも、大きなメリットだと思います。

たばた
私が小学生の時に、大阪の万博に行きましたが、アメリカ館とかソ連館とか人気のブースに何時間も並びました。月の石を見て大興奮して、学校で自慢したことを覚えています。 今回は、空飛ぶクルマとかスーパーシティとか、実現すればさらに見応えのある展示もあるようです。日本はすごい、未来はすごい、と子ども達が盛り上がるのはいろんな意味で良いことだと思います。

渡辺
ところで、万博が開催される大阪府ではこの4月から私立高校の無償化が行われますね。小中学校の給食費は、コロナ禍の 2020 年から無償化になっています。田畑さんが住んでいる志木市でも、この4月から学校給食の無償化が始まるそうですが?

たばた
はい、ただし4~6月の3ヶ月間のみです。もちろん、それだけでも子育て世帯にはプラスになりますが、やはり恒久的な措置が望まれますね。子育てというのは、一過性の補助で終わりになるわけではないので。ただ、そのためには当然予算措置が必要になります。

渡辺
大阪の維新の会では、10数年の財政削減・正常化の努力の結果、2000 億円以上の財政の余裕を作り、そこから未来を担う子ども達のための子育て支援策を実施しているわけです。市単独の予算措置では難しい場合、県や国でもっと恒久化に向けた努力をする必要があります。市の努力でできる範囲のこと。県や国の助力をもって実施すべきこと。日本維新では、国政政党として、税収の配分も含めまして税の使い方についての再設計が必要と考えています。

たばた
あと、私はもっと民間の力を活用して、税金を使うことなくいろんな政策を実現できると思っています。例えば、今の国会で議論も行われ、この6月から試験実施されるライドシェアなんか、志木市で予算執行されているデマンドタクシーよりもスマホが使える世代にとっては、百万倍便利だと思うんです。これを我が街でも、できればさらに広げて和光・朝霞・新座でも同時に特区として実施してほしいと考えてます。 うまく仕組みづくりができれば、車を持っていない新ママの買い物とか、お年寄りの病院通いにもちょいちょい利用できると思います。

渡辺
それがなかなか、タクシー業界からの支援を期待して、現政権与党では規制緩和を進められないのです。6月からのトライアルもライドシェアをタクシー会社が管理するというなんともおかしな仕組みになってしまいました。行政も、安全性の担保とか白タクというイメージを気にする体で、業界を縛っておきたい。そんな古い日本の行政・政治の象徴なのかと思います。維新は、そこを崩していかな いといけません。

たばた
古い行政といえば、いわゆる箱物行政という言葉がありますが、志木市でも市役所に続いて市民会館と市民体育館の複合施設の建設が予算化されています。 すでに出来上がったり、予算の執行が終わっているものにとやかく口を挟むことは差し控えたいですが、それらを使って市民の暮らしがどうやって豊かになるのか、ソフトウエアの部分をもっと考えたいですね。 あと、市民体育館というのは志木ニュータウンに隣接した敷地に建っています。老朽化で、まもなく取り壊すことになると思いますが、 志木ニュータウンも建設されてから 40 年が経過していますので、体育館の跡地を使って、例えばニュータウンに住めなくなったお年寄りの方々が入居できるような高齢者施設や医療機関が入った複合施設を計画するとか、さらにお隣の新座団地は 50 年経ってますから、新座市とも連動してそういった受け皿作りを推進する。そして、それも民間の力を借りて上層階に企業や住居を誘致するようなことが検討できると良いかと思っています。

渡辺
それはなかなか壮大な計画ですが、維新の会ではこの2月にお隣の新座市にも議員が誕生しましたし、朝霞の維新市議はもともと建築業界にいた経歴を持っています。そんなネットワークで市境を超えて各市の市政をお手伝いできるのも日本維新の会が目指している姿です。ぜひ、組織の力で市政の改革や暮らしやすい街づくりを目指して行きましょう。

たばた
はい、渡辺さんも国政の立場からのご支援をよろしくお願いします。( 笑 )今日はどうもありがとうございました!

渡辺
こちらこそ、ありがとうございました!